2021.5月度活動報告(補足)

5/15の活動でアカマツ伐倒のご報告をしましたが、塚本さん(グリーンセイバー。会の技術アドバイザー)がかかり木になったアカマツを倒すところを見学させて頂き、またアカマツについていろいろご教示頂きましたので追加報告致します。

1.かかり木の元玉伐りによる伐倒

 林業における作業別死亡災害でかかり木が原因での死亡は20%と、かかり木の処理は最も危険な作業のようです。今回は処理後分かったのですが、想定以上の樹齢(70~80年)で高さが25m以上もあるアカマツがかかり木になったのですから、プロの塚本さんにとっても大変な技と労力を費やされました。
 危険で初心者は絶対やってはいけない禁じ手「元玉伐り」(かかり木の根元の方の幹を何度か伐り離して木の高さを低くしてかかりを外す)を取られましたが、切断するチェーンソーが何度も幹と幹の間に挟まってしまう大変な力作業でもありました。危険なため遠く離れた場所からの見学でしたが大変勉強になりました。
◆元玉伐りの危険性:圧縮力・引っ張り力や、切り離した木が動く方向の予測を誤った場合、切り口に跳ね飛ばされたり、幹の下敷きになる恐れがある。


2.アカマツについて
 
倒したアカマツを前に、その生育の特徴や何故里山に植えられたのか、なぜ里山から姿を消したのか等、色々お話を頂きましたので、ネット検索で得た情報も加えて報告します。
(先日、第2フィールド所有者の杉嵜さんにそこはかっては一面マツ林だったが、放置してから枯れ朽ちてしまったと伺ったばかりでした。今回の伐倒で第2フィールドの立ち木アカマツは皆無となりました)。

◆マツ林の有用性と菌根菌

農地の山(マツ林)では,林の中の落ち葉を集めて堆肥(たいひ,落葉を腐らせた肥料)にしたり,油分の多い枯れ枝や松かさを良く燃える燃料(薪)にしていました。そのため,マツ林の土は養分が少なく,乾いていました。植物などに覆 われておらず土がむきだしになったいわゆる裸地 でした。

 マツ類は代表的な菌根性樹種で、その吸収根のほとんどは菌根化しており、土壌養分の吸収は事実上すべて菌根菌を介して行っています。菌根菌は、樹木が光合成で作った炭水化物をもらって生きています。かわりに、菌根菌は根を菌根化して土壌中から吸収した養分を樹木に渡します。まさに「もちつもたれつ」の関係です。

マツは菌根菌と共生することによって高い耐環境性を備え、厳しい環境に耐えて成林することができ、また人間による資源収奪圧に耐えて最後まで残る樹種ともなりました。

 ところが1950年代の終わりころから農村でプロパンガスが使われるようになり,落ち葉や枯れ枝が集められることが無くなりました。そのため,落ち葉がたまって裸地土壌の富栄養化がすすみ広葉樹が育ちやすくなり,林の中に低木や草がたくさん生えるようになりました。アカマツは菌根菌の助けが無くても養分や水を吸うことができるようになったのです。

 水分や栄養分の多い土地では落葉に寄生する菌類が多くなり、栄養分の少ない乾燥気味の土地でしか生き残ることができない菌根菌(マツタケ菌)は生存競争に負けて少なくなりました。いまや 菌根菌(マツタケ菌) が少なくなりマツタケは貴重な、高価なキノコになってしまいました。

 根に侵入して菌根化していた菌根菌が少なくなり、根が腐りやすくなり樹勢が衰えたところに更ににマツノマダラカミキ リとマツノザイセンチュウが繁殖して、今やアカマツは全国的に大量の枯死へと広がってきています。

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